抽出部位:花
特性成分:リナリル・アセテート、リナロール、ラバンジュリル・アセテートなど
フランスはプロヴァンスに昔から伝わるラベンダーの効果は野生ラベンダーのもので、その長い歴史からみれば、栽培されるようになったのはごく最近のことです。
野生と栽培の違いは分析による数字には現われてこない、その香りや使い心地ではっきりと違いがわかる、我々の感覚に訴えてくる「野生の植物が持つ生命力」としか言いようのないインパクトの強さ、深さにあります。すべての面で野生のほうが優れているのは言うまでもありません。
医療としてのアロマテラピーの歴史があるフランスでは、今日でもストレスケアやうつ病などの精神心理面の治療、アレルギー性皮膚炎、あるいは体質改善を目的としたホリスティックな治療には野生ラベンダーが使用されることもあります。
野生ラベンダーは年々生息圏が減少しており、今日では入手が大変困難です。稀少で高価なエッセンシャルオイルですが、利用価値の高い優れた特性は世界中の治療家に支持されています。
作用特性や使用法は真正ラベンダーと同じです。ここぞという時に真正ラベンダーに替えて使うエッセンシャルオイルです。
*免疫を暴走させることなく炎症を鎮める作用。
皮膚に塗るのが最も適しており、心身をリラックスさせるマッサージによく用いられます。原液の まま使うことのできる数少ないエッセンシャルオイルの一つです(もちろん植物油で希釈して使用 することもできます)。
ラベンダーを数滴、太陽神経叢(みぞおち)や足の裏に、ゆっくりとマッサージしながら擦り込め ば、心身に安らぎを与えます。
飲 用 | 皮膚塗布 | 芳香浴 | |
大人 | ★ | ★★★ | ★★★ |
子供 | ★ | ★★★ | ★★★ |
★★★ | =最適です |
★★ | =適しています |
★ | =可能ですがすすめられません |
× |
=適していません |
<ストレス、過度の緊張>
野生ラベンダーを1滴、手首に擦り込みます。就寝前には1-2滴、みぞおちに擦り込みます。
<アレルギー性の皮膚のトラブルとかゆみ>
野生ラベンダー3-4滴をお風呂に入れ、よくかき混ぜて入浴します。少量の粗塩に混ぜてから浴槽に入れてもいいでしょう(ただし、水とエッセンシャルオイルは混ざりませんが、皮膚に刺激のあるエッセンシャルオイルではないので)。
<敏感肌のスキンケア>
ローマンカモミール1滴、野生ラベンダー2滴を15mlのスイートアーモンド油に加えます。数滴を手に取り、朝晩軽くマッサージを行います。
野生ラベンダーの学名は、Lavandula angustifolia、Lavandula officinalisと表記される場合もあります。